2006年01月16日

『よあけ』ユリー・シュルヴィッツ

よあけ
ユリー・シュルヴィッツ 瀬田 貞二
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夜が明けるのがとっても待ち遠しいこの季節。素敵な夜明けを描いた絵本が今お気に入りです。濃紺の闇がゆっくり静かに明けていく湖の風景。生き物も人も少しずつ動き出します。おじいさんと孫が湖にボートを漕ぎ出したときに明ける最後の夜明けの美しさは圧巻です。絵と同じくらい言葉も美しくうっとりしてしまいます。


近頃、毎月届く絵本があまりユズのお気に召さずに本棚にしまいっぱなしになっていることも多くなり、そろそろ自分で絵本選びをしようかなぁと思っています。以前、講演に行ったときに松井るり子さんは親が気に入ったものを読むのがよいと言ってらっしゃったのですが、なかなか親子で趣味が合わなかったりして難しいです。私はジョン・バーニンガム、エルサ・ベスコフ、シャーロット・ゾロトウ、バーバラ・クーニー、日本の作家では酒井駒子さんのようなどちらかと言うと淡い色調の繊細なタッチの絵本が好きなのですが、ユズはもっと色使いもはっきりしてシンプルで分かりやすい絵のものを好みます。年齢的なこともあるのかも知れないけれど、読み聞かせる側としてはやっぱり自分が好きだなぁと思える絵本を読むほうが嬉しいので、そのうち趣味が合うようになればいいなと思います。

最近は素話にもチャレンジしてみたりもしているのですが、こういう絵本に出会うと自分で想像する世界も楽しいけれど、美しいものに触れるのも心の栄養になるのだろうなぁとつくづく思います。

この絵本は珍しくユズと好みが一致して、ユズもゆっくりと明けていく闇にじっくりと見入っています。

2005年09月27日

『あかいくるまのついたはこ』モウドとミスカ・ピーターシャム

あかいくるまのついたはこ
モウド ピーターシャム ミスカ ピーターシャム Maud Petersham
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レトロな雰囲気のイラストと赤い縁取りがポストカードのように印象的なこの絵本は、アメリカで半世紀に渡って読み継がれてきたもので、作者のミスカ・ピーターシャムは別の作品でコールデコット賞(アメリカで出版された絵本の中で最も優れた作品の画家に対して年に一度贈られる賞)を受賞しているそうです。細かく描き込まれた絵の中に使われている色は赤・黒・黄のみで暖かく落ち着いた雰囲気を感じさせます。


庭の木の下にぽつんと置かれた赤い車のついた箱…。
牛、馬、うさぎ、あひる、ねこ、犬とたくさんの動物たちが「なんだろな?」と箱を覗きに来ます。動物たちそれぞれの箱を覗き込む様子に、読んでいる側も「何が入っているのかなぁ」とぐっと引き込まれていきます。

中に入っていたのは赤ちゃんでした。

赤ちゃんに呼ばれて、あわてて動物たちを追い払うお母さんは、しょんぼりしている動物達と赤ちゃんを見て気づき、もう一度動物たちを庭の中に入れてやります。



ユズも大好きなこの絵本。お友達のところでもやっぱり今一番のお気に入りだそうです。動物達の表情が豊かなので、いつの間にか絵本の中に入り込んで動物達と一緒に遊んでいるような気持ちになれるのかも知れません。


余談ですが、この絵本に出てくる赤ちゃん、母親のことを可愛らしい仕草で「ママ!ママ!」と呼ぶのですが、ユズは普段私のことを「お母さん」と呼ぶくせに、このごろ甘えるときだけ「ママ〜」なんて言ったりします。「ママ」という言葉の甘い響きは、なんだか私には照れくさいけれど、子どものことをひときわ可愛いく感じさせてしまう魔法の言葉!?ユズもきっとそれを分かって使っているのだろうな…。

2005年08月17日

『くまさん くまさん』なかがわ りえこ・やまわき ゆりこ

くまさん くまさん
中川 李枝子
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こちらも『ぐりとぐら』でお馴染みの中川さん、山脇さん姉妹の作品。


くまさんたちのほのぼのした日々が綴られています。

「くまさん くまさん はを みがく」「くまさん くまさん かお あらう」

この「くまさん、くまさん」のフレーズが何だか歯切れ良くて、つい口ずさんでしまうほど。
2歳の子どもにとってはページ数が多いようにも感じられるのですが、子どもの1日と重なる生活の出来事をテンポよく描いて飽きさせることがないのはさすがです。


淡々と進んでいくように見える一こま、一こまだけれど、くまさんが文字を何度も書いたり消したりしてやっと名前がかけたり、赤ちゃんのお守りをしている間に一緒に横で眠ってしまったり、布団を干した屋根の上でお昼寝したり、ゆっくり時間の流れていく子どもの世界に大人もホッとしてしまいます。


2005年06月01日

『マトリョーシカちゃん』加古里子(文・絵)

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マトリョーシカちゃん
ヴェ ヴィクトロフ イ ベロポーリスカヤ В. Викторов И. Белопольская
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1つの人形の中に何体もの小さな人形が入れ子式に入っている『マトリョーシカ』というロシアの民芸人形のことは、ユズが生まれてからおもちゃ屋さんで見て初めて知りました。でも、その独特の雰囲気はユズなら怖がるかなぁ…なんて思っていたのです。

これはユズが図書館でふと手に取ったので借りてきたのですが、この絵本に出てくるマトリョーシカちゃんはとっても可愛らしいいでたちをしています。私も幼い頃かこさとしさんの絵本をよく読んでいた記憶があるのでなんだか懐かしく思いました。この絵本ではマトリョーシカ以外にも色々なロシアの民芸人形が出てくるところも楽しめます。


「マトリョーシカ」とか「ペトリューシャ」などのロシアの名前は言いにくいかな?と思いきや、ユズはこの響きがとっても気に入っているようです。中から次々と出てくるお人形を面白がっていたので、そのうち白木のキットでトーキョー・マトリョーシカを真似てオリジナルマトリョーシカちゃんを作ってみようかなぁなんて思っています。一番小さなマトリョーシカにお願いごとを書いて入れておくと願いが叶うなんてロマンチックな言い伝えもあるそうです。

2005年04月14日

『おやすみ』なかがわりえこ・やまわきゆりこ

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おやすみ
なかがわ りえこ やまわき ゆりこ


『ぐりとぐら』でお馴染みの中川さん、山脇さんご姉妹の絵本。『ぐりとぐら』から23年を経て発行されたこの絵本は、そのパステル調の色使いも含めてより優しい雰囲気が漂っています。

ユズが夜なかなか寝付けなかった時期になんとか「ねんねの部屋」に誘う口実を作ろうと用意したこの絵本。イヌのきょうだいのごく普通の1日を描いたストーリーですが、こういう内容が子どもにとっては却って安心できるものなのかも知れません。


山脇さんのほんわかしたイラストもさることながら、中川さんのリズミカルな文章も子どもにすっと溶け込んでいくような気がします。


同シリーズに『おはよう』もあります。
posted by sayah at 23:20| 奈良 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | +お気に入り絵本(2〜3歳)+ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年04月05日

『あなたってほんとにしあわせね!』キャスリーン・アンホールト

あなたってほんとにしあわせね!
キャスリーン アンホールト Catherine Anholt 星川 菜津代



「あなたってほんとにしあわせね!」
…この言葉は弟が生まれてお姉ちゃんになったこの主人公の女の子へ向けられたものです。
ぼんやりやわらかいタッチのイラストで眺めているだけでも、ほのぼのできそうな絵本です。


ユズが一番親しくしてもらっているSちゃんにも今月弟が生まれる予定で、何か出産祝いを…と思っていたのですが、生まれたばかりの赤ちゃんにはきっとたくさんの人から祝福があるだろうし、今まで周りの大人の愛情を独り占めにしてきたSちゃんはすこし寂しい思いをするかも知れないと思い、赤ちゃんが生まれたらSちゃんにこの絵本を贈る予定でいます。

上の子どもは下に弟や妹ができるとき、少なからず嫉妬を抱いたり、お母さんが遠くに行ってしまったように感じるのだと思います。母に聞くと、私たち姉弟もやっぱりそうで、「赤ちゃんを連れて退院した日は妙によそよそしかった」なんて言っていました。この絵本も女の子がお母さんの体の変化を不思議に思うところから始まり、弟が生まれ、赤ちゃんと少しずつ仲良くなっていく微笑ましい様子が描かれているのですが、Sちゃんも自分とこの女の子を重ね合わせて、「弟が生まれて自分は幸せなんだ」と気づいてくれたらいいな、と思います。

今日も公園でとっても仲良しの姉妹を見かけて、ユズにも弟や妹がいたらいいんだろうなぁって考えてしまいました。






posted by sayah at 23:51| 奈良 | Comment(2) | TrackBack(0) | +お気に入り絵本(2〜3歳)+ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月16日

『ゆきのひのうさこちゃん』ディック・ブルーナ

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ゆきのひのうさこちゃん
Dick Bruna 石井 桃子




このキャラクターに関して私は絶対「うさこちゃん」なのですが、最近はミッフィーと呼ばれているみたいですね。私が小さいころ慣れ親しんだのは福音館のこのシリーズです。家にも講談社の「ミッフィーどうしたの?」があり、うさこちゃんとミッフィーでは若干絵の感じも変わっているため、ユズはミッフィーとうさこちゃんは別のものと認識しているようです。

今年は奈良も比較的雪がよく降りました。先日も三月だと言うのに、たぶん今年最後になるであろう雪が降りました。去年の冬はまだきっとこの絵本を見ても「雪が何なのか」よくわかってなかったと思うのですが、今年は雪が降るたびにこの絵本を出してきて、自分の家の窓の外と見比べたり、雪が降ってくるとすぐに気づいて教えてくれたりするようになりました。

せっかく積もった雪で雪だるまでも作って遊ぼうと思ったのですが、ユズは寒いのが嫌なのか、雪の日は外には出たがりませんでした…。


「こぐまちゃんシリーズ」同様、「うさこちゃんシリーズ」も輪郭や色がはっきりしているので子どもには受け入れやすいようですね。ディック・ブルーナさんの絵本は、ほとんどの作品が、赤、青、黄、緑のわずか4色で表現されているのですが(のちにデザインの必要性から茶、グレーが加わる)、この4色は子どもが理解しやすいようにとこだわって使われている色なのだそうです

それから、ブルーナさんの絵本は登場人物がすべて正面を向いているのですが、このことも『小さなこどもたちは、ふだんの生活の中で、他の人たちが自分を正面から見てくれると、とても安心するし、いつもそうあってほしいと感じているから』というブルーナさんの子どもへの思いが込められているのだそうです。


他にもユズは
ちいさなうさこちゃん
うさこちゃんとうみ
うさこちゃんと動物園
こねこのネル
などがお気に入りです。これらはすべて私のおさがりなのです。
posted by sayah at 01:03| 奈良 ☀| Comment(2) | TrackBack(1) | +お気に入り絵本(2〜3歳)+ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月06日

『おっぱい おっぱい』わかやまけん

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おっぱいおっぱい
わかやま けん



こぐまちゃんシリーズでお馴染みのわかやま けんさんの絵本です。
こぐまちゃんシリーズより後に出版されているこの絵本は色使いも優しく、個人的にはこのタッチの方が好みです。

いろいろな動物の子どもたちがおっぱいを飲む姿が描かれ、最後が人なのですが、これが赤ちゃんではなく、ユズと同じくらいの歳の女の子(に見える)なのです。この手の絵本では、大体おっぱいを飲んでいるのは赤ちゃんなので、「おっぱいは赤ちゃんだけのものじゃないよ。」という暖かいメッセージのように感じられて嬉しくなりました。

ユズもこの絵本のタイトル「おっぱい おっぱい」を読んだだけで、いつも嬉しそうに笑います。そして繰り返し読んでは、自分もまたおっぱいを飲んだりして、動物の子どもたちも自分もみんな同じなんだ、ということを感じているようです。

posted by sayah at 00:00| 奈良 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | +お気に入り絵本(2〜3歳)+ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年02月20日

『うんちがぽとん』アロナ・フランケル

うんちがぽとん
アロナ・フランケル さくま ゆみ子


この絵本は、主人公の男の子が生まれてから、おむつが外れるようになるまでのストーリーです。ブッククラブから届いたのがちょうどユズのおむつはずしを考えていたときで、「これはトイレにいくことを意識させるのに良いかもしれない」という親の下心もあり、私が出してきたりしていたのですが、ユズは当時あまり読みたがりませんでした。

ところが、おむつを卒業した今、急にこの絵本がお気に入りになったのです!
主人公の男の子が挫折をしながらもおまるでおしっこ、うんちができるようになり、お兄ちゃんになった、というところが共感を呼ぶのかもしれません。


そもそもこの絵本は、おまるをいろいろなものに見立てて遊ぶシーンなどもあり、そんなにトイレに行くことを強要する雰囲気がないため、私の目からは遊び心があっていいかな?と思っていたのですが、まだ自分でトイレにいけなかったユズにとってはプレッシャーに感じていたのかも知れません。

ユズは私がトイレに行くときは必ずついてきていましたし、『おしっこやうんちはトイレでするものなんだ。』ということなど絵本から学ばなくても、知っていたはずでした。きっと私のつまらない下心を悟ってこの絵本を読みたがらなかったのでしょう。小さくても日々いろいろなことを感じながら成長しているんだなぁ〜と気づかさせてくれた絵本でした。

この絵本はイスラエルの女性絵本作家のもので、斬新な色使いにもセンスが感じられ、そんなところも楽しめる一冊です。

posted by sayah at 11:23| 奈良 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | +お気に入り絵本(2〜3歳)+ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年02月18日

『しろくまちゃんのほっとけーき』わかやまけん

しろくまちゃんのほっとけーき
わかやま けん



今現在ユズが一番気に入っているのは、シリーズ一番人気の呼び声高いこの絵本です。何度も読んでいるので、いくつかのページは文を覚えてしまい、ぬぐるみに読み聞かせをしたりしているほどです。

こぐまちゃんシリーズはディック・ブルーナのうさこちゃんシリーズと色使いやはっきりとした輪郭が似ていますが、ストーリーがより子どもの生活に密着したものなので人気なのではないかと思います。ユズも大好きで全15冊のうち7冊が家の本棚にあります。

特にこの絵本のクライマックスである、見開き一ページに渡るホットケーキが焼ける様子を詳細に描いたシーンは、大人でも子どもと一緒にワクワクしてしまいます。ユズは今お料理に興味津々でこの絵本のしろくまちゃんのように、一生懸命かき混ぜる作業などをお手伝いしてくれます。


絵本を離れても『わたしホットケーキつくるのよ』というセリフをもじって『わたしおかいものにいくのよ』とか『わたしお風呂にはいるのよ』なんて言ったりして、今ユズの頭の中には絶えずこの絵本が登場しているようです。

posted by sayah at 00:03| 奈良 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | +お気に入り絵本(2〜3歳)+ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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