2005年11月24日

国産小麦の意外な問題点

以前から時々足を運ぶパン屋さんでちょっと意外なお話を耳にしました。

このパン屋さんの店主の方はお子さんが生まれたときに食の安全に危機感を持つようになり、天然酵母を使った安心でおいしいパン屋を開くことを思い立ったそうで、地元では結構知られているお店なのですが、先日このお店に置いてあった地粉を買う際に何気なく、「お店のパンもこの粉で焼いているのですか?」と尋ねると、違うとのこと。国産小麦を使っているお店は大抵その旨を表示しているので、国産ではないのだろうとは薄々感じていたのですが、私の質問の意図をお店の方が悟られたようで、国産小麦の問題点について、いろいろと話してくださいました。

その概要は以下のようなもの…

1.ポストハーベスト(収穫後農薬散布)は国産小麦でも保管のために行われているものもある。
2.小麦生産は日本の風土では難しく、品質が安定しないため、パン用の小麦には特にグルテンが足りないため、グルテンを添加することがある。そして、小麦そのものは国産であっても、この添加されたグルテンは外国産小麦のものであることが多い(しかもグルテンは小麦の外側に近い部分から取るため農薬残留率が高い)。
3.国産小麦の製粉会社は国から補助を得ているのにも関わらず、自然食品店などに卸す際にさらに付加価値をつけて2重に利益を得ているところがある。

このお店も以前国産小麦を使っていたことがあったが、上記のような理由と価格のこともあって、農薬残留理の低い、上等な輸入小麦(ランクの高い小麦は芯の方を使うためだそう)を使うことにしたのだそうです。


ポストハーベストが国産の農産物にも行われているなんて、初耳でした。しかも日本ではポストハーベストは禁止では…?でも、このことに関しても一般消費者には分からない何か抜け道があるのかも知れません。商品の表示からは問題のなさそうに見える、海苔に酸処理がされているだとかそうめんの保存に臭化メチルでくん蒸がされているなどということもあるし、国産小麦だからといってすべて安心な訳ではないのかも知れません。パン屋さんのお話がすべて本当なのかは分かりませんが、すべてでまかせとも思えません。

こうなってくると、何を基準に食べ物を選ぶのか、本当に難しい問題です。「無農薬」とか「有機」とか「無添加」という表示についつい踊らされてしまいますが、保管方法のことまでは分かりません。自然食品店では同じ商品でも値段が高いものの方が売れるのだそうで、消費者の心理をついた商品価値の裏側の仕組みについてもよく知っておかなくてはと思いました。そうそう、小麦粉の表示に「無漂白」というのがありますが、あれも表示のワナらしく、いまどき漂白しているものなどほとんどないのだそうです。ただし、中国・韓国産は漂白しているものもあるらしいです。


国産小麦の保管方法の問題について、検索ではそれらしき情報が出てきませんでしたが、ここのメルマガはとても役に立ちそうです。

この記事へのコメント
食べ物は何でも国産国産・・無添加有機栽培とそれが安全だと思ってたけど、国産でもいろいろありそうですね。
パン大好きなので、真剣に読みました。良心的なパン屋さんなんですね。
Posted by ぽよよ at 2005年11月25日 00:59
>ぽよよさん

私もパンが好きで家でも焼いたりするのですが、家で作るにしても粉選びからもっと考える必要があるんだなぁと思いました。タダでも少ない自給率なので、国産を応援したい気持ちは変わらないけれど…。でも、害のあるものを全く身体に入れないというのは、今の世の中不可能に近いですよね。何をどれだけとったら身体にどんな影響が出るのかというのも分かりません。限られた予算の中でできるだけ身体に優しい生活をしたいと思うけれど、選択は難しいですね。
Posted by sayah at 2005年11月25日 01:08
私も同じ事を最近思ってました。
国産と表示してあっても、必ずしも正しく表示がしてないような気がしてました。

パン屋さんがおしゃっていた通り、私もヨーロッパの小麦の方が、安全なのかな〜?と感じてた所です。(漠然とですが・・・)

私の義両親が、昨年から冬の間だけ小麦を作っているのですが、無農薬の小麦は人気があって、一k 300円でも、すぐ売り切れちゃうそうです。(ほったらかしに、してるだけなんですけどね。)
今年はもっと生産して欲しいと要望があったらしく、無農薬の小麦は小さな村でも人気があるそうです。

今年は米味噌を村の味噌屋さんに作ってもらいました。
まだ熟成中ですが、お店の添加物が沢山入っている味噌より安心して食べることができます。

自分の食べ物は、自分達で生産するのが一番信頼できるのかもしれませんね。




Posted by シナモン at 2005年11月25日 21:49
はじめまして、macrobi papaさんのとこから来ました。
昔、米作り農家出身の祖母が「麦は意外と美味しく作るのは難しい』と言っていました。
「日本の食文化」を考える事も必要なのかもしれませんね。
パンは無いのですよね。
また、遊びに来ます。
Posted by 鍼美人 at 2005年11月26日 12:51
こんばんは!私もパンを頻繁に作るのですごく興味深く読ませてもらいました。
国産小麦でもポストハーベストの疑いがあるなんて・・・ショックです。。
でもsayahさんの言うとおり、今の時代、何にも害が無いものを口に入れるということは難しいですよね。
輸入が増えれば、バラスト水の問題とかで、生態系も崩すし、自分たちの体の事だけでなく、環境の事を考えると、悩んでしまいます・・。
輸入物、うち結構雑貨とか子どもの物とか多いんですよね。。
少しでも、体にも環境にも優しい生活をしたいですね。。
教えてくださったサイト、お気に入りに入れました。参考になります★
Posted by みちょっこ at 2005年11月27日 02:49
ゲゲー!そんな裏事情があるなんて・・・
疑って買い物しなきゃいけないなんて悲しいけど、自分の身を守るためにはそれぐらいしないといけないんでしょうね。
野菜に使われている農薬は調理の際の下処理である程度は流せるみたいですが、「あぁ。。もっと安心してごはん食べたい」というのが本音です。
鍼美人さんがおっしゃってるように、日本の食文化を大切にすることも大事ですよね。
Posted by ばにー at 2005年11月27日 07:01
こんにちは。
国産の農産物にポストハーベストだなんて、私も初耳でショックです・・・。
生産者を信用して買うしかないのですが、
本当に食べ物くらいもっと安心して食べたいです。
Posted by すいか at 2005年11月27日 08:38
>シナモンさん

同じ国産小麦でも価格に随分幅があるので、私も何がどう違うんだろうと前から疑問に思っていたのですよ。でも、高いからより安心なものだとは言えなそうですね。記事にあげたメルマガの中でも中味は全く同じてんさい糖がパッケージだけ変えてスーパーより自然食品店の方が高い価格で売られている事実があると書いてありました。でも、商品を選ぶ目を養うというのはなかなか大変ですね。

確かに自分で作ってしまうというのが最も安心かつ納得のいく方法なんだと思います。私にとってはまだまだハードルが高いけれど(お味噌などの保存食は私も手作りを楽しんでいます♪)。

また、消費者の姿勢が変わることも必要なのだろうと実感します。

Posted by sayah at 2005年11月27日 16:50
>鍼美人さん

初めまして、コメントありがとうございます!
昔はお米の裏作で小麦を作っていらっしゃるところも多かったんですよね。でも、やはり日本の風土では難しい面もあるのでしょうか?鍼美人さんのおっしゃる通り、確かに世界に誇るべき日本の食文化を見直すことって大切ですよね。私も普段は穀物菜食を意識しているのですが、なかなかパンを絶つのは難しいです…。

鍼美人さんのサイト、とても興味深いエントリーがたくさんで、これから少しずつ読ませていただこうと思います♪
Posted by sayah at 2005年11月28日 16:18
>みちょっこさん

バラスト水のこと、初めて知りました。そんな問題もあるのですね。国と国との外交の問題もあるのだろうけれど、食べ物のことも含め、広い範囲で日本の文化をもっと大切に考えなくてはいけないですね(私も輸入のおもちゃや衣類を買ったりしています)。BSE問題のことに関しても、国と国との力関係によって決められていくだけで、真実は国民に知らされることはないと、このパン屋さんもおっしゃっていましたよ。

Posted by sayah at 2005年11月28日 16:26
>ばにーさん

本当に盲点というか、そんなことが行われているなんて考えもしなかったです。表示の問題などに関しても知れば知るほど巧妙だなぁと感心さえしてしまいますよね。できるだけ細かいことは気にしないようにしたいなぁと思うのだけど、必要以上にお金を払うことのないようにするためにも、やっぱりある程度の知識を持っておくことも必要だなぁと思いました。それから、前にも話題に上ったのですが、やっぱり今流行のデトックス(毒出し)ではないですが、身体に入ってきてしまった不必要なものをいかにして排出するかということも意識していれば、すこしは気が楽なのかなぁとも思ったりします。
Posted by sayah at 2005年11月28日 16:33
>すいかさん

本当に知れば知るほど、何を信用したら…という気持ちになりますよね。最近は商品に名前や顔写真をつけるなど、生産者の方を身近に感じられるような取り組みもされていますが、食べ物が作られる過程を消費者も積極的に知ろうとすることで生産者の方の苦労も分かり、求めるものも変わるのではないかなぁと漠然とですが思います。消費者が変わらないと、生活がかかっている生産者の方たちの現場もなかなか変わりにくいですよね。

家で無農薬の野菜を取っているのですが、そこのアンケート欄に虫食いや虫のフンなどに関する苦情が意外に多く寄せられているのを見てそんなことを感じている今日この頃です(小麦の話からちょっとそれちゃいました)。
Posted by sayah at 2005年11月28日 16:45
sayahさん、こんにちは。更新されてから時間のたったコメントですみません。みなさん同様、小麦のはなし、とってもためになりました。

わたしの住む地域でも、普通のスーパーで「国産小麦」と書かれたもので安いものが売られていて、なんとなく買ってなかったのですが、なるほどそういうことだったのか、という感じです。(高ければ買うのか、という別の問題もありますが)

ホームベーカリーでパンを焼くときは、今は、生協の
国産小麦というのを使っていますが、これも詳しく調べてみないといけないなと思っています。


Posted by mato at 2005年11月30日 11:22
>matoさん

こんにちは!近頃更新がすっかり鈍っておりますし、コメントはいつくださっても大歓迎ですよ♪

確かに価格の問題はホント、今回考えさせられました…。私も今使っている小麦のことを調べようかなぁとは思いながらも、メーカーがどこまで教えてくれるのか分からないし、なかなか腰があがらなくて。何でも疑ってかからなければならないと思うと気が滅入っちゃいますね〜。
Posted by sayah at 2005年11月30日 23:31
はじめまして、麦の花と申します。
予防接種や母乳育児・お薦めの本などの記事、いつも参考にさせていただいてます。よろしくお願いいたします。
国産小麦、ときいて以前勤めていたパン屋での出来事を思い出し、ああやっぱり・・・と思うところがありました。
自然食業界では有名な天然酵母パンの店に勤めていたのですが、ある日、今まで使っていた粉を別のものに変えることになったところ、それまで取引をされてた所の社長さんがいらっしゃり、「○○の粉は、グルテン添加や薬を使ったりしていて、とてもオーガニックを謳う店で使って良いような代物ではない!」とお客さんたちもいる前で怒りの声をあげていかれました。
そのときは、取引がなくなって怒りのあまりでまかせを言ったのかな、と思ったのですが・・・そのときのオーナーの煮え切らない含み笑いを思い出すと、あちらの社長さんがいったことが本当だったのかも、と思います。
本当に信頼できる食べ物を日常で得るためには、出来るだけ自分で米・大豆・野菜を栽培していくしかないのか・・・と真剣に考えるこの頃です。
Posted by 麦の花 at 2005年12月05日 10:46
>麦の花さん

初めまして、コメントありがとうございます。以前から見に来てくださっていたんですね、嬉しいです。『オーガニック』と聞くとなんとなく安心してしまうけれど、意外と定義はあいまいで、どこまでこだわるかと言うのはお店の方の考えひとつで決まるものと考えたほうがよいのかもしれないですね。でも、実際自分がお店側の立場だったら、生活のためにどこまでできるのだろうかとも思うし、一概に売る側の人のことを責めることはできないような気はします。『自然食品店』などでも扱っている商品がすべて身体に安心なものかと言えばそうでもないし、消費者側の意識の持ち方も大切なのでしょうね。私の住んでいるところでは自分達で作るにも本当に身体に安心なものを…とこだわるとそれはそれで難しい状況なんですよね…。
Posted by sayah at 2005年12月09日 17:42
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